『「変える」は会社の毎日のお仕事 成功し続ける企業のリブランディング戦略』
「変える」は会社の毎日のお仕事 成功し続ける企業のリブランディング戦略
- 作者: 村尾隆介,森川綵
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2011/11/04
- メディア: 単行本
- 購入: 1人 クリック: 7回
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最近、民間企業のブランディングに関わる仕事も増えてきたので、参考のために読んだ本。
ブランド関係の本はこれまでも何冊か読んでいたので、内容としては目新しさはなかったけど、ブランドの捉え方が新鮮だった。
例えば、以下の点が印象に残った。(記載内容を要約したもの)
- ブランド=新しいカテゴリー
- 旭山動物園のすごいところは、動物園というビジネスを一歩前進させ、「エンターテインメント系動物園」という新カテゴリーをつくったこと。「新カテゴリーを自らつくり、その世界で一番であり続けること」、これこそが旭山動物園がブランドである所以。
- ブランド=意味
- その商品がブランドになるのは、それがお客さまにとって「意味」を持ったとき。例えば、PCを購入するとき、マックを選択する人の中には、少なからず「クリエイティブな人間でありたい」という気持ちがある。
- ブランド=記憶
- 「そこに大きな感情が伴えば、商品・サービスと一緒に、大きな感情がセットされているならば、そのブランドは長期にわたって人の記憶に刻みこまれる。
- ブランド=DNA
- ブランド・アイデンティティの開発は、例えるなら受精の瞬間のようなもの。地球上にふたつとして同じDNAがないように、このブランド・アイデンティティは唯一無二のものでなければならない。
- リブランディング=新しいお客さま獲得の手段
こう考えると、自分がやっていることは、限りなく「ブランディング」と呼ばれるものと近くなる。地域のブランディングと言っても良いだろう。計画づくりや、地域づくりと言うよりは、地域ブランディングと言ったほうが受けがよさそうだし(笑)
あと、思ったのは、やはりこうしたブランディングというのは、最後まで詰めをしっかりしないといけないということだ。
- コミュニケーションの構成は、言語7%+聴覚38%+視覚55%(メラビアンの法則)。言語で伝えられることは、たったの7%しかない。
- 言語+非言語のコミュニケーションを通じて、お客さまはブランドのことを記憶する。なので、全てのコミュニケーションに並々ならぬこだわりを盛り込むこと。そのラスト10%のツメがブランドへの道。
一つ一つのツールやチラシのデザイン、配り方、コミュニケーションまで、しっかりと目をかけていかないといけない。そうしないと、本来、そのプロジェクトのミッションは達成されたと言えない。
どうしても、自分がいる業界は、コンセプトや計画をつくるところで終わりになっていることが多い。最後の販促ツールの開発や、スタッフの意識改革も含めて、関与していかなければ、関与していけるようなスキルを身につけなければと、思った。前々から思っていたことではあるけど。
本の末尾に、架空のホテルの便せんの写真のデザインや、シャンプーのデザインのイメージまで乗せられていたが、本来ここまで、しっかり関与しないといけないのだろうなあと自戒。
などなど、とても頭の整理になった本でした。
「変える」は会社の毎日のお仕事 成功し続ける企業のリブランディング戦略
- 作者: 村尾隆介,森川綵
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2011/11/04
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