朝祢神社の秋祭り
夏祭りでは地元の氏神である朝祢さんに豊作を祈願し、秋祭りでは豊作になったことに対しお礼をする。
祈願する祭もあれば、感謝する祭もある。
朝からぴーぴーどんどんと、笛と太鼓の音が村中に響く。
やがて笛の音が高まると家族中で家の前に出て、神輿の列を待つ。
神輿は2種類ある。村の子供たちが引っ張る神輿と、大人連中が担ぐ神輿だ。
始めに子供の神輿がやってくる。大人の神輿は、山上の朝祢神社で一杯やってくるので、だいぶ遅れてやってくる。
だから、大人の神輿は通称、よっぱらいの神輿とも呼ばれている。
神輿が家の前に止まったら、先頭の賽銭箱におさい銭を入れる。そうすると、神輿をヨイサヨイサと上げ下ろしして見せてくれる。
これを村中の家の前でやるわけだ。
おばあちゃん曰く、うちは山の麓にあって最初に来るからみんな元気で迫力があるけど、みんなそのうち疲れて大変らしい。
このお祭りを家で一番楽しみにしていたのがおばあちゃん。
今年は子供がようけおって賑やかでよいわ、とうれしそうだった。
子供の神輿も、よっぱらいの神輿も、これからも賑やかに続いてくれたら朝祢さんも喜んでくれることだろう。