雑煮分布
元旦は、毎年のことだけど、雑煮とお節を食べて、近くの聖神社に初詣。
大晦日の夜から振出した雪が20センチ程の深さになっていた。神社でひいたお御籤は小吉・・・。今年は地道に頑張ります・・・。
さて、雑煮についてですが、鳥取の雑煮は「ぜんざい」です。小豆を甘く煮た汁に丸もちが入ったもの。いわゆるお汁粉に近い感じです。
子供の頃は、雑煮と言えば、ぜんざいというのが全国共通だと思って食べていたのですが、高校生くらいになってから、それが鳥取や島根など、山陰地方だけの文化であることを知って驚いたものです。
郷土料理研究家の奥村氏によると、東日本は「角もち・すまし文化圏」、関西と香川・徳島は「丸もち・白みそ文化圏」、九州と愛媛・高知は「丸もち・すまし文化圏」という分布になっており、鳥取、島根両県が「あずき文化圏」を形成しているそうです。
が、鳥取はすべて「あずき文化圏」かというと、そうでもないそうです。日本海新聞元旦号に特集が組まれていました。
鳥取県歴史民俗資料館等連絡協議会が1993年に行ったアンケート調査によると・・・
- 県東部の山間地ではみそ仕立て
県東部では海岸部を中心にあずき雑煮が広がっており、山間部に入ると関西に多いみそ仕立ての雑煮が多く食べられている。(中略)白いもちの代わりにとちもちを用いる地域もある。
- 県中部はあずき 米子・境港ではすましが多い
県中部はあずきが多くを占めるが、山間部ではみその割合が上がっている。県西部は西伯郡東部であずきが多く、米子・境港や山間部はすましの割合が高くなる。(中略)かつては砂糖を用いず、塩で味付けしていた地域もあった。
- 島根県東部と密接なつながりも
しょうゆや塩で味付けしたすまし仕立ての雑煮の中には、島根県出雲地方の海岸で採れる「カモジノリ」(岩のり)やブリの切り身を入れることが多く、隣接する島根県東部との密接なつながりを連想させる。
とのこと(抜粋)。
いやはや、一つの県、そして一つの料理をとっても、これだけの多様性があるのですね。その多様性を育んできた日本の文化と自然。面白いなあ。残していきたいなあ。活かしていきたいなあ。
この日本再発見ノートとともに、これからも日本を歩いていきたいと思っています。