『持続可能なまちは小さく、美しい 上勝町の挑戦』
- 作者: 笠松和市,佐藤由美
- 出版社/メーカー: 学芸出版社
- 発売日: 2008/06/10
- メディア: 単行本
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今年の2月、上勝町に行ったときに、笠松町長が「今、本を書いとんのや。楽しみにしといてや。」と嬉しそうにおっしゃっていた本。
上勝町の取組みの紹介に留まらず、社会への「提言書」であり、ちっとも動かない国への「決別状」でもあるように思います。
葉っぱビジネス、ゼロウェイスト宣言、月ヶ谷温泉へのバイオマスボイラー導入など上勝町の取組みは、「生き残りのための一手」と捉えられがちですが、本書からはそういった悲壮感は全く感じられません。「持続可能な社会を先取る、リードする」という前向きな気概にあふれています。
人間は、地球環境を回復不可能なまでに破壊し、健康被害に苦しむようにならなければ、持続不可能な経済システムを変革することができないのでしょうか。上勝町はそれまで待つつもりはありません。
これ以上の代償を払う前に、持続可能な地域社会を実現させたいと考えています。
そのビジョンと行動力に圧倒されつつ、勇気も湧いてくるような本でした。ご一読をおすすめします。