日本再発見ノート Rediscover Japan. 

株式会社さとゆめ・嶋田俊平の日々の思い、出会い、発見

沖縄県国頭村訪問

先週は、火曜日(12/4)の夜に大分から東京に戻って、水曜日は一日会社に出社し細々とした事務をこなし、木曜日から今度は沖縄へ2泊3日の出張。

今回の出張の目的は、国頭村役場からのお仕事。

12月6日(木)は、森林を案内するガイド等の登録・認定制度の設計について話し合う会議での講演とファシリテート。信濃町さんの癒しの森コンシェルジュや、小笠原や屋久島の自然ガイドの事例を紹介させてもらいつつ、国頭に求められる人材像について提案させてもらいました。

12月7日(金)は、国頭村森林組合にて、ヤンバルクイナノグチゲラなどが生息する希少な自然を守りつつ、地域で雇用を生み出す「森林業」のあり方を考えるセミナーでの講演。これまで自分が歩いてきた林業地での取り組みを紹介させてもらいつつ、自分が考える「資源循環型、高付加価値型の林業の9つの成功ポイント」を述べさせてもらいました。

参考(以前、四国経済産業局さんのお仕事で作ったガイドライン):「四国発!高付加価値型森林ビジネスの手引き」 (PDF形式:1.97MB)

どちらもとても良い議論ができました。今年度あと3回ほど訪問して議論を深めていく予定です。ふと、小学生の頃ジャポニカ学習帳の表紙に載っていたヤンバルクイナの写真を初めて見たときの感動を思いだしました。地域地域の自然と共生する暮らしを、志を同じくする仲間と創っていきたいという思いを新たにしました。

さて、いくつか写真を紹介したいと思います。

那覇空港と市街地をつなぐモノレール。かっこいい。初めて乗りました。

那覇から国頭村に移動し、地元の食堂でイカ汁を頂く。真っ黒。イカの良い出汁が出ていました。

森林ガイド等の登録・認定制度の話し合い。今回は話題提供的な感じでしたが、次回はワークショップをやりたいな。

夜は地元の方と酒飲み。魚の刺身。肉厚。

朝は、役場の方に教えてもらって、国頭村漁協のセリを見学してきました。こじんまりとした感じ。熱帯!!という感じの魚が多くて新鮮でした。


お昼はゆいゆい国頭でソーキそばを頂いたあと、時間があったので、国頭村の北端の奥集落を視察することに。
天気もよく最高のドライブ日和。(仕事です、キリッ)

途中、道のあちこちにヤンバルクイナ注意の看板が。500羽くらいしかいないのに、今年は既に42羽が車にひかれて死んでいるとのこと。気をつけねば・・・

あ!ヤンバルクイナが出てきた!! カラスでした・・・

奥集落の家並み。沖縄の伝統民家がかなり密度高く残っていました。沖縄の中でもここまでのものは珍しいでしょう。



今回の視察の一番のお目当て、「奥共同店」

共同店(きょうどうてん)は、集落の住民が共同で出資・運営する商店である。沖縄本島北部(ヤンバル)や沖縄県の離島にある。共同売店(きょうどうばいてん)や共同組合(きょうどうくみあい)ともいう。
沖縄本島北部国頭村の字奥で現在も営業している奥共同店が共同店第1号である[1]。奥共同店が開業したのは1906年(明治39年)であり、2006年(平成18年)には創立100周年を祝う記念式典が行われた。

共同店の事業や運営は集落によって異なる。事業としては、食料品、日用雑貨、農業用資材などの仕入れ販売以外に、集落の農産物の共同出荷が一部の共同店で行われており、かつては電話の取次、金銭の貸付なども行われた。奥共同店では、製材や運送を行っていた時期もあった。運営としては、集落直営のほかに、特定の人に運営を請け負わせる形態もある。共同店の利益は、内部留保されるほか、住民に配当されたり、集落の行事を行うために寄付されたりする。

100年以上前に生まれた、まさにソーシャル・ビジネス、コミュニティ・ビジネス。100年以上も続いているこのビジネスモデルに学ぶところは沢山あると思います。
ちなみに、沖縄南部では既に1店もなくなってしまったようですが、国頭村にはまだ沢山残っています。それぞれどのように維持・運営されているのか、興味があります。自分なりに調べてみようと思っています。

下の写真は、奥交流館(民俗資料館)にあった、1960年代の共同店前の様子。子どもがいっぱい!!共同店がいかに地域の中に根付いていたかがわかります。

中に入ってみると、思ったより充実した品揃え(特に泡盛が・・・)。日本で一番早く新茶が出荷される奥集落のお茶「おくみどり」を購入しました。

奥を出発して東海岸を回って役場に戻りました。東海岸は、かなり魅力的な自然海岸がいっぱい残っています。森林の様子も眺めながら、運転。


風力発電のブレードがふっとんでいます。どうやら今年の台風でやられたようです。

中心部に戻った後、役場の宮城さんに森林公園を案内してもらいました。さりげなく、しかししっかりと手入れのされた雰囲気のよい公園です。



あと、今年できたばかりの、森林ガイドさんの本拠地のログハウスがかっこいい!!ここは、とてもよい交流、癒しの場になりそうです。ここをどう使うのかも皆さんと一緒に考えたいです。


森林組合でのセミナーの様子。いっぱい質問、意見を頂きました。

最終日の土曜日、途中で寄った大宜味村の道の駅。本州の道の駅とはだいぶイメージが違いますね。


と言ったような沖縄出張でした。次回が楽しみです。