日本再発見ノート Rediscover Japan. 

株式会社さとゆめ・嶋田俊平の日々の思い、出会い、発見

信濃町、癒しの森事業の次のステップ。

一昨日から1泊2日で、長野県信濃町へ。

信濃町が採択された林野庁「山村再生プラン」専門委員会のアドバイザーに委嘱して頂いた関係で、癒しの森事業推進委員会に出席、というのが目的。

昼前に入り、そば処「たかさわ」さんでおそばを頂き、委員会の進行について簡単に打合せ。その後、黒姫ライジングサンホテルへ。

韓国のハンリム大学の学生さんが40人ほど、信濃町の癒しの森の取り組みについて学びに来られていました。(下の写真は、講義をする森林メディカルトレーナーの高力さん。学生さんの後ろで見学していたのですが、とても楽しく深いお話で、聴きほれてしまいました。)

詳しくは、高力さんのブログで紹介されていますので、ご参考ください↓。
森に住む・森で過ごす/韓国と日本

それにしても、高力さんや浅原さんから韓国から視察が増えていたり、韓国に呼ばれたりという話は聞いていたのですが、こうして目の当たりにすると圧倒されます。

今、この信濃町で取り組まれていることが、信濃町だけでなく、日本全国、アジア、さらには世界に誇る取り組みなんだと、そんなことを改めて肌で感じました。そして、そのプロジェクトに微力ながら関わらせて頂いていることに感謝です。

研修の最後に、韓国の学生さんの「韓国が抱えている問題を日本も抱えていることを知って驚いた。」という感想が紹介されていましたが、今の日本の農山村が抱える過疎高齢化や都市への人口流出も、都市が抱える少子化や心の病の増加も、今日本が有する社会問題の多くは、韓国で今まさにおこっており、これから経済発展する中国や他のアジア諸国でこれから起こりつつあること。高力さんもブログでそう書かれています。

韓国と日本は
お隣さんどうし。
そして・・・じつは大変似通った・・いえ、ほぼ同じ問題を抱えています。
まずは
世界でも類を見ない「高齢化社会」
世界中のこれから高齢化を迎えるであろう国々が・・日本や韓国が
どう対処していくのか?
特に、医療費や保険制度が成り立っていくのか?
介護は?
誰が・・どこで・・・
また
お年寄りがみんな元気で社会参加できるようにするためには・・
生き甲斐をもつには・・
そう言ったところを全て
参考にしようとしています。

また
両国とも自殺率が高いという問題もあります。
いわゆる鬱病も含めた・・「心の病」の問題です。
ここも、世界の各国が興味津々で見ています。
森に住む・森で過ごす/韓国と日本

日本を「社会問題先進国」と捉えると、今その社会問題を解決しようと農山村で取り組まれている活動の多くは、かなり世界を「先取り」した先進性の高いチャレンジである、と言えます。

日本がこうしたチャレンジを成功させることで、アジアや世界をリードしていけることになります。テクノロジーの力ではなく、ローカル、コミュニティの力で、世界に範を示せる。

逆に言うと、日本の地域が、こうした社会問題を解決することができなければ、経済成長の果実だけでなく、経済成長の闇までも受け入れることになる他のアジア諸国に、「あきらめ」をもたらしてしまうかもしれない。

そう考えると、今が頑張りどころですね。

夕方4時からは役場で委員会。東京から提携企業の方もお二人参加されました。

次のステップをどうするのかというディスカッションのコーディネートをさせて頂いたのですが、地域の方、企業の方から、本音の意見が飛び交いました。これまでじっくり関係を積み上げてきたからこその、本音のやりとり。

とてもうまく連携してきた官と民のあり方を、事業の発展に合わせてどのように変化させていくのか、個人が抱えていたタスクをどのように組織的に分担していくのか、難しいことばかりですが、この時点でこれだけ論点がはっきりしていて、課題が洗い出されていれば、きっといい解決策が見えてくるだろうと思います。

委員会後は、ペンションで小宴会。こちらも大盛り上がりでした。