日本再発見ノート Rediscover Japan. 

株式会社さとゆめ・嶋田俊平の日々の思い、出会い、発見

とあるインド人の教育論

とあるインド人の教育論

インドの新聞『ザ・ヒンドゥー(The Hindu)』(2009年3月9日付)のコラム記事を、匿名の方が和訳されたエントリー。とても面白いです。

それにしても、訳すのはとても大変だったことでしょう。それを匿名で投稿されるとは敬意を表します。感謝です。

ちなみに、元記事は、↓のようです。
The Hindu : Home Page News & Features

私たちはたくさんの科目を勉強しますが、時が経つにつれて大体は忘れてしまいます。しかし学んだ後に残るもの、残るべきものが重要なのです。それは、今までの到達点から更に先へと進もうとする態度(the need to stretch the boundaries)、新しいことを試みながら勘所をきちんと押さえようとする態度(the need to try and find equilibrium)です。

これは、最近とても実感する。

学校で学んだ知識それ自体が活かされることは少ない。

でも、その知識は、ほとんどの場合「新しいことを試みながら勘所をきちんと押さえ」るとき活かされる。

貧困に立ち向かうのにお金が必要なのは言うまでもありません。ですがその上で、金銭的な支援は常に仕事(work)と結びついていなければなりません。そうでなかったら、それは自尊心をむしばみ、ひいては単に大勢の依存者を生みだすだけになってしまうことでしょう。

インドに住んでいたときのことを思い出した。

まさにこういう状況を、至るところで目にした。路上で暮らす人々、乞食で生計をたてる人々・・・

ただし、お金と仕事を結びつけることが重要なのと同じように、教育で心を豊かにすることもまた必要なのです。ですから、教育は実際に私たちの能力を伸ばし、自律した社会を作り出すのです。それは、正しいことと間違っていることとを区別できる人と社会です。教育は、私たちが持っている想像力を刺激します。私の場合、教育は先へつながる機会への扉を開いてくれました。教育は搾取に対するセーフティ・ネットです。

ここでは、今の日本を思った。

経済が落ち込むとお金と仕事にばかり話が行ってしまいそうだが、教育への投資も怠ってはならないだろう。

It is the only way to have an empowered society

唯一の道としての教育。