椎葉焼畑の狼煙をあげていこう。
昨夜は、第4回椎葉焼畑研究会。今年度最終回。
高千穂郷・椎葉山地域が世界農業遺産に認定された際に重要な要素となった椎葉の焼畑。ただ、認定当時、火入れを毎年続けていた農家は1軒にまで減っていました。焼畑農家がなくなったら、世界農業遺産認定の根拠を一つ失うし、何よりも、縄文・弥生時代から続けられてきた椎葉の焼畑の知恵や、在来の種(たね)を絶やしてはいけない。
「椎葉焼畑の継承者を増やす。」
というのが、業務のミッションで、そのために、焼畑に関わる人、焼畑に関心を持つ人に集まって頂いての研究会を定期的に開いて、焼畑をより多くの人に知ってもらうための冊子や、焼畑の技術体系をまとめた手順書の作成を進めてきました。
この日、50年ぶり(!)に焼畑を再開された夜狩内地区の焼畑継承会の皆さまに、焼畑再開の経緯や苦労、今後の展望などを話して頂きました。また、冊子のお披露目をさせて頂きました。
研究会を立ち上げて1年目に焼畑継承地が一つ増えたこと、椎葉の焼畑を村内外に発信するための冊子が完成したこと、この1年間みんなで進めてきた試行錯誤がかたちになり、参加者みんなが笑顔で今年度最終回を終えられてほっとしました。
「村の至るところに焼畑の狼煙を次々とあげていこうや。」
こうしてスポットライトが当たる前から焼畑を毎年綿々続けてこられた椎葉勝さんの力強い言葉に、参加者全員が頷いている様子に感動しました。
タフなプロジェクトでしたし、色んな方にご迷惑もかけましたが、参画してくださった方々、応援・協力してくださった皆様に感謝です。来年度、さらに2地区ほどで新たに焼畑が始まりそうです。引き続き、自分達ができることを精一杯やっていきたいと思います。