日本再発見ノート Rediscover Japan. 

株式会社さとゆめ・嶋田俊平の日々の思い、出会い、発見

2017年。本年もよろしくお願い致します。

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新年明けましておめでとうございます。

本日から2017年の株式会社さとゆめの始業となります。旧年2016年は、事務所移転・拡張、長野支社開設、銀座への新店舗出店、海外事業の開始、本格的な人材採用と、攻めに攻めた一年でした。(疲れた!笑)

そして、3年半前に、永田町のアパートメントホテルの一室でノートパソコン1台で始めた会社が、気づけば常勤8名、PJベースで関わってくれる非常勤パートナーを合わせると15名程の所帯になりました。

自分達の会社のことを言うのもなんですが、メンバーの年齢、専門分野、スキルの組み合わせも絶妙、精鋭ぞろいの良いチームが出来たなぁと思っています。

この正月は、これまでの3年半の悲喜こもごもを思い返して、一人感慨にふけったりしました。

頭でっかちで、気持ちばかりが先行してしまい、すぐに足元が疎かになってしまう自分がこうして世の荒波を生き残ってこられたのも、ダメ出しをしてくれつつ懲りずに自分を支えてくれている仲間や家族のサポート、よちよち歩きの会社に勇気を持って(まさに!)仕事を発注してくださる地域・企業の方々のご愛顧のお陰です。

“感謝”というとありきたりですが、改めて、心より“感謝”申し上げます。
そんなご恩に応えるためにも、会社の舵取りをする立場の自分がもっとしっかりしなければと言う思いを強くしています。

さて、2017年は、猪突猛進の2016年から少しスピードを緩めて、『気持ちを整え、足腰を鍛える年』にしたいと思います。

具体的に何をするのか。私が考えるキーワードは、「チーム」「仕上げ」「次の地平へ」です。(多い!笑)

○チーム

さとゆめに集ってくれた素晴らしい仲間(=チーム)のポテンシャルを最大限に引き出すために、そして、一人ひとりの自己実現を後押しするために、「理想の、会社と個人の関係性」を追及していきたいと考えています。「ただ一つの理想」があるとは思っていません。生き方、暮らし方、働き方が多様化する中で、さとゆめとしても一人ひとりの「人生の力点」(働く時間・場所・対価・実績等のバランス)に寄り添った解を提供できるようになりたいと思っています。

地域へ新たな人の流れを生み出すためには、兼業・副業やリモートワーク等の新しい働き方を浸透させていく必要があるわけで、さとゆめのメンバー一人ひとりが働き方の上で自己実現することが、メンバーが関わる地域の「ふるさとの夢をかたちに」を実現することにきっと繋がるはずです。

○仕上げ

とてもありがたいことに、さとゆめ4期目の今。複数年に渡って継続発注して頂いているお仕事が多数あります。「伴走型コンサルティング」を標ぼうしている我々にとって、これ以上の評価はありません。

2年、3年、4年と続く中で、業務として「仕上げ」の時期に入りつつあるお仕事も少なくありません。商品の本格発売の開始、DMO組織の立上げ、道の駅のリニューアルオープン、アンテナショップの出店、新たな事業のローンチ等々、これまで地道に準備してきたことが目に見える形になる段階です。

2017年は、新たな事業領域を開拓していくというよりは、こうした既にご縁を頂いているお仕事を「しっかりと仕上げていく」年にしたいと思います。

○次の地平へ

「ふるさとの夢をかたちに」をミッションに掲げ、そのミッションを実現するために少数精鋭チームによる「伴走型コンサルティング」を実践してきたのが“さとゆめ”ですし、それはこれからも変わらないと思います。

ただ、我々が、個別の地域・企業様と試行錯誤してきた知見・経験が、個々のプロジェクトの中に閉じられていることに、少し違和感を感じています。もちろん、我々のコア・コンピタンス、あるいは知財としては、それでいいのかもしれません。

しかし、全国1700の自治体、さらにはその何十倍にもなる集落で一刻も早く打開策を実装していかなければ、手遅れになってしまうであろう状況を見るにつけ、地方創生に取組む個人・会社・行政等がもっと「オープン・イノベーション」を志向すべきではないかと、自戒も含めて感じています。

ですので、まずは、自社から、これまでのプロジェクトで得た知見・知識、特にDMO・道の駅・アンテナショップ・商品開発・ヘルスツーリズム等我々が強みとする分野での方法論の構築と発信に取組んでいきます。それは、メディア的なアウトプットになるのでしょう。

そして、ただ単に体系化・発信していくのでは能がないような気もします。地域の課題やニーズを踏まえて、その地域に必要なパーツ・モジュールとしての情報、手法、人材、販路、媒体等を的確に提供できるマッチング機構も持ちたいと思っていいます。それは、いわゆるプラットフォーム的なアウトプットになるのでしょう。

まだ考えはまとまっていませんが、伴走型コンサルティングの先にある、「ふるさとの夢をかたちに」のための新たな地平を模索していく年にしたいと考えています。

以上、かなり長くなってしまいました。。お読みいただき、ありがとうございます。

ついでに、もう一言(笑)。

上の写真は、私が昨年から関わらせて頂いている宮崎県椎葉村の焼畑の火入れの光景です。前年の冬に木草を伐って乾かしておき、8月の晴れた日に火を放ちます(火入れ)。斜面の両脇に点けた火が木草を焼き尽くしながら、徐々に斜面の中央に寄ってきて、最後は「火が火を消す」かたちで自然鎮火します。そして、まだ煙が立ち込める中でソバやヒエ・アワなどの雑穀を蒔きます。その種は夏の夕立や秋の台風の恵みを受けて芽を出し、秋には穂を実らせ、収穫を迎えるのです。

これまでの“さとゆめ”は、まさに燃え盛る火入れのような状況でした。本年2017年は、大地に、種を蒔き、出た芽を大切に育てていく、そんなステージにしたいと思います。

本年も、何卒、よろしくお願い申し上げます。

2017年1月
嶋田俊平