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日本再発見ノート Rediscover Japan. 

株式会社さとゆめ・嶋田俊平の日々の思い、出会い、発見

小林一茶 私が勝手に選んだ名句50選

読書 長野

最近、ちょっとした仕事上の必要性があり、小林一茶の句集をめくる機会がありました。

小林一茶は、私が仕事でお世話になっている長野県信濃町の柏原で生まれ、江戸で俳句を極めた後、故郷信濃町に戻り晩年を過ごした俳人です。

一茶は晩年にいたるまで生涯に約二万句の俳句を残したそうですが、私が手に取った本はその中から二千句を選んで制作年代順に配列したもの。

一茶は、小中学校などの国語の授業などで、いくつかの句に接してはいましたが、改めてその「言葉」の強さに圧倒されました。

17音という短い語句から、そのときの自然の情景、一茶の心情・人生観を読み手に完全にイメージさせる力。

自分の感情に素直であるという主観性と、自分がまわりの自然の中にどう身を置いているのか、自分が人生のなかでどんなステージにいるのかという客観性の両方を感じさせるような、不思議なバランス感。

朴訥でありながら鮮烈。

こんな言葉を使えるようになりたい。

自分がいいなと思った句、また何度も味わいたいなと思った句を勝手に50句選んでみたので、以下にメモします。皆さんもLike!な句はありましたか?

01 木々おのおの名乗り出たる木の芽哉

02 初夢に古郷を見て涙哉

03 もたいなや昼寝して聞く田うへ(ゑ)唄

04 よい程の道のしめりや朝霞

05 人去て行灯きえて桐一葉

06 大根引一本づゝに雲を見る

07 冷し瓜二日たてども誰も来ぬ

08 瘦山にぱつと咲けりそばの花

09 今しがた此世に出でし蝉の鳴

10 心からしなのゝ雪に降られけり

11 花の散る拍子に急ぐ小鮎哉

12 うつくしや雲雀の鳴し迹の空

13 さく花の中にうごめく衆生哉

14 がさがさと粽をかぢ(じ)る美人哉

15 鶏頭のつくねんとして時雨哉

16 かしましや江戸見た厂の帰り様

17 投出した足の先也雲の峰

18 蛬其大根も今引くぞ

19 む(う)まさうな雪がふうはりふはり哉

20 雪とけて村一ぱいの子ども哉

21 順々にうごき出しけり雲の峰

22 大根引大根で道を教へけり

23 おらが世やそこらの草も餅になる

24 陽炎や馬糞も銭に成にけり

25 鶏頭が立往生をしたりけり

26 猫の子がちよいと押へるおち葉哉

27 瘦蛙まけるな一茶是に有

28 わんぱくや縛れながらよぶ螢

29 妹が子は穂麦風にふとりけり

30 昼飯をぶらさげて居るかゞし哉

31 我菴は昼過からが元旦ぞ

32 寝て起て大欠〔伸〕して猫の恋

33 しなのぢやそばの白さもぞっとする

34 咄スル一方は寝て夜寒哉

35 這へ笑へ二ツになるぞけさからは

36 目出度いさもちう位也おらが春

37 衣替て居て見てもひとりかな

38 御仏や寝てござつても花と銭

39 萍の花からのらんあの雲へ

40 ともかくもあなた任せのとしの暮

41 いくばくの人の油よ稲の花

42 猫の子のくるくる舞やちる木のは

43 蝶見よや親子三人寝てくらす

44 初茸を摑りつぶして笑ふ子よ

45 雪の原道は自然と曲りけり

46 歩行よい程に風吹く日永哉

47 蛬鳴やつゞいて赤子なく

48 来る人が道つける也門の雪

49 海中や鰯貰ひに犬も来る

50 ぽつくりと死ぬが上手な仏哉

一茶俳句集 (岩波文庫)

一茶俳句集 (岩波文庫)