誠実な言葉〜映画「英国王のスピーチ」を観て〜
映画「英国王のスピーチ」を観た。
映画『英国王のスピーチ』(原題:King’s speech)公式サイト
英国王のスピーチ - Wikipedia
とても良かった。
昨年9月にアメリカやヨーロッパで公開されて、日本では今年の2月から上映されているらしいけど、大震災や原発事故で社会が混乱している今の日本に様々な示唆を与える映画だと思った。
こういう切迫した世の中では、如何に誠実であるかが問われる。上辺だけの言葉では、人は納得しないし、人は動かない。人が動かなければ、物は動かないし、事が起きない。地域の復興は遅れるし、世の中は良くならない。よけいに混乱する。
菅首相や、東京電力経営陣の会見を聞いていて、強く思うのはそのことだ。「誠実さ」が伝わってこない。
この映画の主人公である、ジョージ6世は、吃音で話下手だったかもしれない。だけど、その言葉は誠実であった。きっと行動も誠実だったのだろう。
だから、第二次世界大戦を戦うイギリスの国民や兵士の心の支えになった。一丸となってドイツと戦うイギリスのシンボルになった。
そして、ふとtwitterで流れていた逸話を思い出した。本当かどうかは分からないけれど。
亀井静香氏がいう。阪神淡路大震災のとき、村山首相は田舎のおっさんだった。しかし、大震災を乗り切っている。村山氏は何をしたのか。それは関係者一人ひとりに「たのみます」と誠心誠意頭を下げてまわった。それで担当者が死に物狂いにがんばった。イライラしたり、怒鳴ったりなどしていない。
2011-03-24 15:22:56 via web
リーダーが「田舎のおっさん」である必要はないけど、気持ちや姿勢としてはこうあるべきなのだろうな、と。
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もちろん、私自身も、とても考えさせられた。
上辺だけの言葉を発していないか。誠意は込められているか。
そんな映画だった。