「ニッポンの風景をつくりなおせ 一次産業×デザイン=風景」
- 作者: 梅原真
- 出版社/メーカー: 羽鳥書店
- 発売日: 2010/07/09
- メディア: 単行本
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昨日から高知に出張。四国森林管理局や林業関係団体との打合せ、ヒアリング等々。
移動時間も長いので、旅のお供は、土佐の反骨デザイナー・梅原真氏の初作品集「ニッポンの風景をつくりなおせ 一次産業×デザイン=風景」。
最近、僕の中で高知と言えば、この人。
土佐に住み、土佐の一次産業をデザインする。そして、土佐の昔ながらの、人が生き生きと暮らし、働く風景を守っている。風景を、デザインによって生み出しているといったほうが良いか。
また、「農林漁業と辺境に関する仕事以外はお断り」。デザインの力で、年商何十億、何億という地場産業をいくつも誕生させている。
職業は若干異なれど、そのワークスタイル、生き方を(勝手ながら)目標にしている。憧れている。
と言っても、僕はまだ梅原氏にお目にかかったことすらないのだ。。。8月末のとある会で、江戸川大学・鈴木先生に紹介してもらうのを、(これまた勝手ながら)期待している。
ただ、その作品は、幾度と無く目にしている。東京のスーパーでもふと手に取ったのが梅原氏デザインのものだったりするくらいなので、高知に来たら、そこらじゅうで目に飛び込んでくることになる。いやがおうでも目にすることになる。
今日も高知空港の土産もの売り場に沢山置いてあった。「ぽん酢しょうゆ・ゆずの村・馬路村」、「四万十川の青のり」「土佐の一本釣り藁焼きたたき」などなど。
「ぽん酢しょうゆ・ゆずの村」は家用のお土産に購入。
さて、そんなこんなで、今日読了したので、ぐっと来たフレーズをいくつか引用メモ。
- 四万十川のほとりに住んでみた。
- 大方町の空を自分が鳥になった気持ちで見たとき、そこには、4kmの砂浜があり、それに沿って松林があり、砂地にはラッキョウは竹がある。沖にはクジラがいて、ウミガメが産卵に来る、(中略)そうだ!「砂浜美術館」構想だ!
- 気をつけたのは、あまりデザインをしないこと。一次産業の現場にデザインが入りすぎると、何か違うものになる。漁師がデザイナーと組んで何やり始めたんやろう?という変な違和感が生まれる。デザインを極力少なめにセットすること。
- どんな人が採ったのか。どんな人が干したのか想像してしまうデザイン。デザインをするとき、僕の頭の中には常に「風景」という言葉がある。
- 「島じゃ常識」というメッセージにマスコミの目が止まった。田舎商品は広告ができない。だから、商品自体にメディア性を持たせておく。
- 地鶏。地酒。地牡蠣。は聞くが「地栗」は聞いたことがない。「ジグリ」。この違和感がコミュニケーションデザインの素となる。「しまんと地栗」。
本書は写真満載、楽しい文章満載。楽しく読めますので是非。