日本再発見ノート Rediscover Japan. 

株式会社さとゆめ・嶋田俊平の日々の思い、出会い、発見

雑感

先週も、山村・森林づくしだった。週前半は信州信濃町へのバスツアーの調整・準備、木曜日、金曜日午前は山村きぎょう会議、金曜日午後は山村再生総合対策事業のコーディネータ研修の委員会、さらにその後林野庁で林業の雇用対策関連の調査の打合せ。
今週は月曜、火曜と天竜森林組合で提案型集約化施業の研修。その後は林業雇用対策調査に着手。
忙しくて大変だけど、最近ようやく自分の仕事の型を見つけられたようで、楽しく仕事が出来ている。

今思えば、自分の仕事の型を見つけるのに結構苦労した。森林分野でずっと仕事をしているけど、「バイオマスの専門家」でもない、「林業の専門家」でもない、「森林教育の専門家」でもない、「森林環境の専門家」でもない。
結局何をやっているのか分からないとよく言われた。正直、自分でもうまく説明できなかった。今考えると、何かの専門家になることに違和感を感じていたのかもしれない。既存の枠組み(行政の省庁の縦割り、大学の学部の縦割り等)に自分が押し込まれるのが怖かったのかもしれない。

そんなこんなで色んな仕事をしてきた。国立環境研究所と「持続可能性とは」を考えるコンセプトワークもしたし、広告代理店と環境系キャンペーンの仕事やメディア戦略を考える仕事もした。これは自分がやりたいと思っていた仕事だったろうかとふと思うときもあったけど、その経験が今の自分の血肉になっていることを最近よく思う。インプットとアウトプットがうまくかみ合ってきたのだ。

マチ側の仕事の経験をヤマの仕事に活かす。例えば、広告代理店との仕事で学んだノウハウを、森林組合に伝える。
ヤマ側の仕事の経験をマチの仕事に活かす。例えば、山村地域の自治体との仕事で得た情報を都市部の企業に提供する。
時にはマチのお客さんとヤマのお客さんをくっつけることもある。
そんなこんなでやってきたところ、最近ヤマとマチを結ぶコーディネータ的な仕事が増えてきた。意識してそういう仕事を選んできたわけではないけど、結果として今の自分の立ち位置はとても気に入っている。

そういう「自分の型」を自覚したとき、すべての仕事が「この仕事で得られる△△の情報・ノウハウは、他の○○の仕事にも活かせるのではないか」「この仕事には、あの仕事の○○が参考になるのではないか」といった感じで、とても貴重で重要なものとして捉えることができるようになった。

結局のところ、自分は何かの専門家ではなかったのだ。どちらかというと、解決すべき課題に合わせて、多種多様な専門性を持った人材を探してきて、彼らの意見をうまく取捨選択して答えを探し出すようなのが役割。

林業だって、バイオマスだって、NPOだって、環境だって、手段にすぎない。これらが必要な地域もあるが、必要ない地域もある。必要がなければ、別のソリューションを提案する必要がある。

そう考えると、もっともっと引出しを増やさなければならない。もっともっと柔軟にならないといけない。

そんな感じでやっていきたいと思いますので、今後ともよろしくお願いします。