がま口上@筑波山
日曜日は、大学時代の下宿仲間であるタクヤ氏と、二人で筑波山へ。
前日までの空模様から打って変って、快晴。青い空と新緑に加えて、ツツジのピンク色の花が満開だったり、すべてが爽快できれいだった。やっぱ山はええなあ。
それはそうと、もう一つ嬉しかったのは、筑波山名物「がま口上」に遭遇できたことだ。
「がま口上」とは、簡単に言うと軟膏「がまの油」を参拝客に売りつけるための宣伝文句で、それが一つの芸能(?)になっているのだ。江戸時代の筑波山麓に住んでいた百姓・永井兵助が考案したと言われている。
がま口上全文
これまで筑波山には10回以上登っているが、がま口上を見たのは2回目。初めて見たとき演じていた人は70歳くらいの方で「この人が細々とがま口上を続けているんだろうなあ。後継者もいないだろうから、この人がいなくなったらがま口上も途絶えるんだろうなあ。」と思いつつ見ていたのだが、今回演じている人は別の人で、40代くらいの若い人だった。
「へ〜、若い人もいるんだ!!」とびっくり。
そして、家に帰って、ネットでがま口上について何気なく調べてみて、またびっくり。
なんと、がまの油売り口上研究会という会があって、男女80名もの会員さんが口上の研鑽・普及に取り組んでおられるようです。頼もしい!楽しそう!
(会員紹介のページには、皆さんの雄姿が並んでいます。)
口上の実演予定のスケジュールもびっしりと組まれていますが(大人気ですね)、「口上」にとどまらず、筑波山周辺の自然観察、歴史・文化の探訪、ボランティア活動など幅広く活動されている。
また、会報「かわら版」を拝見すると、油売りの歴史を調べたり、トルコの絨毯売り口上との比較分析を試みたり、創作がま口上をつくってみたり、健康づくりのためにがま口上をしてみたり・・・。好き勝手(?)思うがまま、といった感じ。
「口上」を守るという姿勢ではなく、「口上」を活かす姿勢。これが、活動が広がる秘訣なのではないかと思った。
それにしても、江戸時代の永井兵助は油をなんとか売ろうとこの口上を考案したんだろうけど、まさか200年後、こんな風に親しまれているなんて知ったら驚くだろうな。